ある建物火災現場
                            
 平成21年5月24日(日)のある建物火災。

 たまたま通りかかった四日市市伊坂町在住のKN様からの投稿メールと写真をもとに
紹介します。
 下野小学校の前を通ると,東の空に,黒い煙が立ち上っているではありませんか。「もし
や火事かな?」と思い,信号で車が止まった機会に,災害情報電話で確認してみました。
けれど,乾燥注意報が流れているくらいで,火事のことを知らせていませんでした。
「何か,ごみでも燃やしているのかな?」と思っていました。

 そして,千代田町にさしかかる東名阪の橋をくぐる直前に,その煙が立ち上る場所を見
渡すことができる場所に来ました。すると,煙はごみを燃やしたものではなく,やはり
火事でした。倉庫1階から激しい炎を上げ,真っ黒な煙を出し続けていました。
再度電話で確認すると,すでに火事通報の連絡が入っているらしく,火事現場の町名を
あげていました。

 火事現場では従業員?が,隣の倉庫の2階から家庭用ホースで水を出していたり,バケ
ツで水をかけて消火活動を行っていました。(写真にあります)しかし,そんな水程度
で消せる火ではありませんでした。いったいどうなるのか,分団,消防署が速く来てほ
しい,隣の家に燃え移る!と願っていたところ,まず一番に分団のみなさんが着いたよ
うです。ようやく一安心と思ったところ,ドカーンという破裂音が発生し,今まで以上
の炎が上がり,火柱さえ立っていました。現場には,ドラム缶が何本もあり,川の反対
側から見ていた私たちでさえ,
「ひょっとすると,あのドラム缶が吹っ飛んで,ここまで飛んでくるのではないか。」
と思うくらいの炎でした。また,消火にあたっていた署の人も,かなり熱い様子で,懸
命に消火活動にあたってくれていました。
けれども,思いの外炎は厳しく,私がいた15分程度の間に,最初の倉庫は完全に炎に
包まれました。また,家庭用ホースで消火活動していた隣の倉庫も炎に包まれていまし
た。火事の恐ろしさを改めて感じた時でした。

 本来なら,消火活動に少しでも協力しなければならないのですが,すみません,川の
反対側にいて,まさしく,対岸の火事としてカメラを片手に消火活動を見守っていまし
た。幸いに大きな怪我をした人がいなかったと新聞報道で読みました。不幸中の幸いだ
と感じました。
            以上 KN様のメールより
 

 17時54分44秒

 水道のホースで消火しています。
たぶん119番通報してから、5〜6分後の
状態でしょうか?
 幌付きの車輌を物置に使っていた(?)もの
に何らかの火が引火したようです。
 17時54分50秒
 
 バケツリレーでも消火をしている様子です。
隣の倉庫に延焼している様子がうかがえます。

 たぶんこの頃に我々八郷分団が出動した時間
帯です。
 18時3分5秒

 かなり倉庫が激しく燃え始めました。

 たぶんこの頃に我々が先着し、放水を始めた
頃でしょうか?
 
 18時3分18秒

 
 引火性の高いものが保管されていたため、
わずかの間に、さらに 火が大きく・・・
 18時3分24秒

 この煙が遠くからでも確認出来たそうです。
 放水しながら、隣の工場への延焼をおさえる
のが精一杯と感じた頃です。
 入団9年目の筆者が今までの中で最大の火災
です。どれだけ放水しても消えないのではない
かと火事のすさまじさ・恐怖を感じました。
・ヘルメットのフェイスシールドが放射熱を遮
るのがありがたかった。一時は、放水員と補助
員を放射熱から段ボールで守らざるを得ないぐ
らい熱かったです。
・鎮火まで、1時間半ずっと放水しっぱなし。
しかも、三箇所から放水し、交代しながらでも
手がだるくてみんなヘトヘト。(全車両で十箇
所ぐらいから放水)
・鎮火後の残火処理完了まで4時間近く要した。
                 →
・段ボールやプラスチックの山があちこちに有り
消しても、消しても火が再燃。
・くすぶっているところに放水すると水と一緒に
送られる酸素で火が大きくなる不思議な状態。放
水すれば、するほど火が大きくなる・・・

・野次馬の多さにもビックリ。後から駆け付けた
団員が渋滞で近かづけない状態。
・翌朝の中日新聞によると、木造平屋の倉庫二棟
が全焼し、隣接の鉄骨平屋の工場が半焼。合計
830uが燃えた。また、近接する民家の外壁
も一部損傷した。
 

トップページ
トップページヘもどる